夕暮れ時、ザゴールスク近郊の山で、ロープを使って木々の間に電灯が吊るされた。ガラスには紫雲母が貼りつけられていた。電灯の下には赤い風船が結び付けられ、帆の役割を果たした。この構造物は風を受けて回転し、揺れ動いた。様々な明度の紫色の閃光と、間によってさまざまな長さに分かたれた闇は、約2キロ先からも見えた。視界には、電灯の光以外にはいかなる光源もなかった。
(11月15日の前と後の数日は快晴だった。11月15日は予期せぬ曇りの日となり、湿った雪が降った)
モスクワ州、ヤロスラフスカヤ鉄道、<カリストヴォ>駅
1977年11月15日
A. モナストゥイルスキー、N. アレクセーエフ、I. ヤヴォルスキイ、I. ピヴォヴァロワ
翻訳 生熊源一・上田洋子
Translated by Genichi Ikuma/Yoko Ueda