アクションの2人の参加者(N. パニトコフとA. モナストゥイルスキー)は、実施の前日に、それぞれ個別に(予定されている出来事については誰にも言わないで欲しいという要望とともに)、5月9日にアクションが行われると告げられた。参加者たちは(別々の場所で別々の時間に)主催者に出迎えられて、アクションの実施場所である、郊外の広い車道の盛土に埋められた2つの排水用土管(直径1,5 m)へと連れて行かれた。しかも、行為の場所まで100mのところの森の中で、参加者たちは大きなぴったりした遮光メガネをかけるよう勧められた。すなわち、そこから土管までの道のりを、彼らはアクションの主催者に手をひかれて歩いていったのだ。その後、参加者たちは土管の中に置かれた折りたたみの椅子に、黒い紙を張った板で塞いである向こう側の穴を向いて座らされ、メガネを外され、土管を前進するように書かれた指示書を渡された。参加者たちが(同時に、それぞれが自分の土管で)前に向かって歩き出した途端に、土管の入り口の穴が遮光板で塞がれた。参加者たちは真っ暗闇に残された。最初に土管(長さ50-60 m)の反対側の端にたどり着いたのはモナストゥイルスキーだった。土管の出口を塞いでいる板を体当たりで突き破って外に出ると、右手に「板を突き破って土管に入れ」と書かれた黒い板で入口を塞がれているもうひとつの土管を発見した。彼は板を突き破って(しかも勢い余って板もろとも土管の底に転げ落ちた)、立ち上がり、前に進んだ。暗闇を数歩歩いたところで、土管を向こうから進んできたパニトコフにぶつかったが、それはどちらにとってもまったく予期せぬことだった。
モスクワ州、鉄道クールスク線
1981年5月9日
I. マカレーヴィチ、E. エラーギナ、N. アレクセーエフ、G. キゼヴァリテル、S. ロマシコ、N. コズロフ、M. エラーギナ
翻訳 上田洋子
Translated by Yoko Ueda